という事で、今回は経年劣化で腋に裂傷を生じたTBリーグのシームレス素体を補修してみたレポートです。
- 難易度ハイレベル・激ムズ
早速結論を述べると失敗でした。
超絶なスキルが要求される為、素人が一発目から上手に補修出来るものではありませんでした。
操縦した事のないジェット戦闘機をいきなり操縦するような物で、ほぼ墜落しますw
- エラストマーの接着
今回はシームレス素体の材質であるエラストマーの接着という事で、探し始めました。
その後エラストマーと言えば1/1スケールのリアルドールの材質と気付き、1/1リアルドール方面でも探してみました。
1/1スケールのリアルドールとはラブドールのことですが、ラブドールと記すとまだまだ世間一般では認知度が低く、現物を知らないまま一方的にネガティブなイメージの偏見を持っている事が多く、脳髄反射的に拒絶反応を示してしまう傾向があるので、以下1/1リアルドールと呼ぶことにします。
- フィックス・ア・ルアー
候補として3種のエラストマー補修材を見つけました。
- フィックス・ア・ルアー
- フィックス・ア・ルアー類似品(リペアボンドZ?)
- 1/1リアルドール補修材
- フィックス・ア・ルアー
釣りの疑似餌のワームが裂けてしまった際の補修材で輸入品です。
ワームがエラストマーと知り、ググるとかなり好評でした。
- フィックス・ア・ルアー類似品(リペアボンドZ?)
ワーム補修用の国内企画品ですが、レビューの評判が悪いので除外しました。
- 1/1リアルドール補修材
価格はフィックス・ア・ルアーよりやや高めで入手先が限定されています。
レビューは修復できたという意見と、余計酷くなったという意見に二分されています。
1/1リアルドール補修材のレビューが二分していて、修復出来たという意見と余計に傷が大きくなって傷が広がっただけというものでした。
広告の下は1/1リアルドールの補修動画です。
グロと感じる人も居ると思うので、閲覧は注意して下さい。
以下シームレス素体の患部の画像が続くので耐性の無い方はお戻りください。
フィックス・ア・ルアーも、恐らく1/1リアルドール補修材同等の成分だと思われました。
但し確証はないので、試される方は自己責任でお願いします。
1/1リアルドール補修材は入手先が限られているので、フィックス・ア・ルアーを入手する事にしました。
地域に釣具店が2店舗しかなく、2店行きましたが売っていませんでした。1店ではリペアボンドZを薦められました。
結局通販で購入しました。
- 素人には難しい劇薬
早速修復を試みましたが、見事に大失敗しました。
ワームのようにテンションの掛かっていないエラストマーは、接着面が薬液で溶けて接着されますが、シームレス素体のように全体的にテンションが掛かっている物は、エラストマー(素体)に薬液が触れた途端に裂け目が溶けて、テンションが戻ろうとする力が働き、傷の左右に引っ張られて裂け目が広がってしまいます。
初めに傷の小さいS22Aで試してみました。
僅かだった傷口が大きく広がりました。
フィックス・ア・ルアーのキャップには、マニキュアのようにハケが付いていますが、明らかに塗布量が多くなりすぎると感じたので、ハケは使わず爪楊枝の先に薬液を付けて量を調整しました。
S24Aにも挑戦しました。
しかし上手く行かずに、やればやるほど傷口はみるみる広がってしまいました。
裂け目が背中の方まで広がってしまいました。
腋は特に多方面からテンションが掛かっているようで、治具などを駆使して患部が縮まろうとする力で傷口が開かないように工夫しないと、素人がいきなり薬液を塗布しても傷が広がるだけと判明しました。
しばらく格闘しましたが、傷が広がって溶けたエストラマーで患部が火傷のようにただれてしまっただけでした。
- 二次被災に特に注意!
同様に補修に挑戦してみたいと思った方に重要な注意点を記載します。
夢中になって素体と格闘していると、知らないうちに微量の補修材が指に付着していたり、注意していても気化した補修材が指に付いていまい、その手でシームレス素体の各部に触れてしまうと、各部に溶剤が移って表面が溶けてしまったり、細かいクラックが入ってしまいます。
手袋をしても手袋に薬液が付着すると思うので、患部以外に薬液が付着しないように何らかの対策が必須です。
当方は途中で気付いて素体にペーパータオルを巻きましたが、もしペーパータオルに薬液が付着したまま作業を続けていたら大惨事となっていたので、各自で対策を工夫する事が必要です。
ここでフィックス・ア・ルアーでの補修は断念しました
フィックス・ア・ルアーは、溶剤分が気化して保管中に固まってしまい易いとの事だったので、フタを固く締めて二重のチャック袋を被せて冷蔵庫に保管しました。
その後、シリコーンで接着出来ないか?と思いつき、手持ちのダイソーのシリコーンを塗布して半日硬化させましたが無意味で、余計に素体を汚しただけでした。
患部にシリコーンを押し込み
腋を閉じて8時間硬化待ち
腋を開くと引っ張られて割れる
反対側も同様
- まとめ
今回は当方が人柱になって自腹で薬液を購入し、大切なシームレス素体を犠牲にして実験してみました。
この犠牲が無駄にならないように、補修を試みる人もそれ以外の人も、この実験結果を役立てて頂きたいと思います。
エストラマーの溶着可能なフィックス・ア・ルアーを使用してシームレス素体を補修する場合、かなり習熟したスキルが要求されると思いました。
素人がいきなり作業してもほぼ期待通りの修復は望めずに、逆に損壊が進む危険性が高いと思います。
その辺をわきまえた上で試してみる場合、作業中に患部以外の場所に薬液が付着してしまわないように十二分に対策を施しておくことを、強く忠告しておきます。
ダイソーのシリコーンは融着性や接着力と伸縮性が弱く、腋の下のような伸び縮みする部位の補修には向きませんでした。
補修の成功例やこの記事の感想など、コメント欄やTwitterで頂けると幸いです。
今回使用したフィックス・ア・ルアーです。ワームの補修には マッチしているようです。
ドール補修は用途外なので自己責任での使用となります。
reins(レイン) SPIKE-IT フィックス ア ルアー 14ml
フィックス・ア・ルアーの相似品です。
OFFICE ACCEL(オフィスアクセル) リペアボンドゼット
ドールの補修材は成人のカテゴリー内で規約上リンク広告は貼れない上に、貼り付け用の広告も見つかりませんでした。
気になる方は下のサムネからアマゾンのサイトに飛んで、「TPE 補修」等で検索してみて下さい。
成人カテゴリー内なので年齢認証が必要です。
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