という事で、前回予告した通りに無料で使える画像生成AIのレビューをします。
使用感はあくまで個人の感想ですので、人によって感想は大きく変わります。
最終的には各自の好みで選ぶ事になりますが、大雑把な目安にはなるかと思います。
※2023/5/5画像生成AI記事リンク集追加 2023/5/8 Maze Guru記事リンク追加 2023/5/8 Leonardo.Ai記事内容追加
レビュー予定の画像生成AIサービス(順不問)
- Stable Diffusion 2.1 Demo
- Lexica
- DALL·E 2
- Leonardo.Ai
- Maze Guru
- img2prompt
- Image Creator
- DiffusionArt
- Stable Diffusion reimagine
※注意事項
画像生成AIの世界は日進月歩でめまぐるしく進化しており、今書いた記事も一瞬で古い情報になってしまうような状況です。
例えばMidjourneyというサービスも、自分が知ったと同時に無料枠が廃止されたとの事なので、他のサービスもココで無料と紹介していても、いつ変更になっても不思議ではありません。
UIや仕様の変更、機能追加も頻繁に行われています。
最新情報は各自で各サービスに直接アクセスして確認して下さい。
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ハイスペック版は除外
前回書きましたが、ハイスペックなパソコンが必須でレーサーでないと乗りこなせないレーシングカーのような高性能の画像生成AIはレビュー対象外です。
具体的には
Stable Diffusion web UI
Midjourney
です。
- 無料で使える画像生成AIレビュー
Stable Diffusion 2.1 Demo
- 基礎中の基礎
- 無料 無制限
- クオリティは低め
Stable Diffusionがオープンソース化して情報を公開した事によって画像生成AIが一気に広まったので本家本元、元祖の存在です。
無料で無制限に描画は可能ですが、正直画像のクオリティは低めです。
キチンと使いたい人は、ハイスペックなStable Diffusion web UIのほうを使えという事かと思います。
プロンプトはネガティブプロンプト(描画させたくない事項の指示)も入力可能です。
但し、必ずネガティブプロンプトが反映される訳では無いようです。
無料で無制限なのでプロンプトの練習や研究等で、画像は保存せずにバンバン画像を描かせてみるような用途に向いています。
生成された画像は保存されません。気に入った画像はその都度保存しておかないと、同じプロンプトで生成させても二度と同じ画像は描画されないので、その点は要注意です。
下は、まだバージョン2.0になる前に生成させたモノです。
他のAIでイメージtoイメージで生成させたら下のように(*)なりましたが
上の他のAIで生成したAIのプロンプトで描画させたら、今回は大失敗でしたw
Stable Diffusion Online
こちらのほうがStable Diffusionの正式な無料版なのかも知れません。
機能もクオリティも大体同じです。
先ほどの(*)のプロンプトにネガティブプロンプトを追加して描画させましたが、こちらも残念な結果でしたw
Stable Diffusionの名誉の為にいうと、毎回こんな画像が生成される訳ではありませんw
これもStable Diffusionです。
必ずご自身で作動させて確認して下さいw
Lexica
本来は、Stable Diffusionで生成された画像の検索サイトですが、画像の生成も可能です。
- 表示されている他者の作品のプロンプトを見たりコピーしたり出来る
- 要サインアップ
- 有料版の無料枠を使用
- 生成した画像は保存される
- ネガティブプロンプト(描画させたくない事項の指示)も入力可能
- イメージtoイメージも可能
プロンプトはネガティブプロンプト(描画させたくない事項の指示)も入力可能で画像も読み込み可能、Stable Diffusionで生成されますが、絵柄は個人的には作風に若干独特なクセがあるような印象です。
無料枠は多分枚数制限があったような気がしますが、絵柄があまり好みでないので使用しておらず、無料枠の制限については各自で確認して下さい。
今回生成させたら、見事に失敗作が描画されました。
イメージtoイメージで、上で表示した他のAI*で生成した画像を追加させましたが厳しいですw
この直後、突然無料枠の利用量がオーバーしたので終了です。有料プランにお入り下さい。の案内が表示されました。復活するのか?などの詳細は全く判りません。
他の人が描いた作品のプロンプトを見る事が可能で、そのままパクれば無能でも類似作品が作れるので、プロンプトの研究をする人と、自力でプロンプトを書く能力の欠落した人向けです。
DALL·E 2
- チャットGPTのOpenAIが開発した画像生成AI
- 要サインアップ
- 無料枠は月に15クレジット付与
- 純粋にAIで画像を生成させる以外に、生成させた画像や読み込ませた画像の視点違い等のバリエーションを生成出来る。
- 見切れて描画されてしまったキャラクターの見切れた頭部等をAIが考えて生成したり、風景の続きをAIが考えてバリエーションを提示したりする機能がある。
無い部分をAIが考えて描いてくれる機能が魅力で登録しましたが、ゴチャゴチャいじっている内にあっという間に15クレジットを使い果たしてしまい、一か月間当分の間何も出来ない状況ですw
慎重にクレジットを消費するか、課金して利用したほうが良いですw
Leonardo.Ai
- 招待制で登録手続きをした直後からすぐには使い始められない。
- 無料枠でも1日150トークン付与
- 機能が充実していて、初心者は使いこなせなくて持て余す。
- 無料で使えるのは2023年いっぱいとの事
かなり高機能な画像生成AIですが、招待制でサインアップしてすぐ使える訳ではなく、自薦用のエントリーシートを記入して送り、入会直後には発言できないDiscordで発言出来るようになるまで待ってから挨拶し、順番待ちをしないと利用不能です。
自分は手順を間違えたらしく、利用開始の案内が届くまで一週間くらい掛かりました。
Discordでの挨拶はやり方が判らず、挨拶しなかったのも遅れた理由かも知れませんw
無料でも毎日150トークンまで復活するので、普通に使う分には充分な量に思います。トークン復活までの残り時間も確認できます。
- 21通りの画風が選択可能で、プロンプト/ネガティブプロンプト、各種パラメーターで調整可能。
- 更にイメージtoイメージで画像も追加可能で、読み込んだ画像のポーズや輪郭、奥行を読み取って参考にするモードも用意されています。
- Prompt Magicという描画のテイストが変わる機能があります。
- また、シャツに描かれた文字を消す等の、生成した画像を部分的に修正するモードや風景の続きをAIが考えて描き足してくれるモードもあります。
- 見本のプロンプトや設定を丸パクりする事も可能です。
- LoRA追加学習的な追加学習機能があります。(但し無料だと制約は多い)
但し多機能過ぎて初心者には使いこなせず、見本のような画像を自力で生成するには高度なプロンプト/ネガティブプロンプトの入力や各種パラメーターの調整が必要で、それが出来ない素人は、パクり以外はヘボい絵しか描けず、かなりハードルが高いです。
試しに見本から一つ選んで、丸パクりは嫌だったので髪の色を赤毛から茶髪に変更して生成してみました。
自分が描いた絵をイメージtoイメージで入力
見本の設定に、自分の絵の情報が加味されて生成
自分の絵からポーズだけ反映させて、ブロンズ髪や白ビキニは見本の設定(プロンプト)が継承されるモード
自分が描いた絵をイメージtoイメージで入力、LoRA追加学習的な追加学習機能で学習させたモードで生成させた画像
パラメーターで調整した画像
但し、学習させたモードはキチンと画像が生成されない場合のほうが多い
キチンとしたプロンプトを書けない人、パラメーターの調整や設定が出来ない人は、絵がホラーになりますw
別のAIで生成させた、ボロい車庫の画像
元の画像を生成させた時と同じプロンプトと共にイメージtoイメージでLeonardo.Aiで生成
指示すると、途切れている周囲をAIが考えて自動的に生成してくれます。
ちなみに、イメージなしで全く同じプロンプトで生成させると、まるで違う絵が描画されます。
別のAIで生成させた、寂れた飲食店の画像
元の画像を生成させた時と同じプロンプトと共にイメージtoイメージでLeonardo.Aiで生成
延長させたい部分を指定し、プロンプトを入力すると延長部分が描画されます。
手前の道路が描き足されて延長されました。
ちなみにプロンプトを変えないで延長させたい範囲を指定したら、似たような店舗が不自然な状態で描画されたのでボツにしましたw
変なモノを持った状態で生成された画像
修正したい範囲を指定して、プロンプトを「花束」と入力して生成し、指定範囲だけ再生成
実際に見本の高度なプロンプトとネガティブプロンプトを見て貰うと判るのですが、大半の人は自力でプロンプト(特にネガティブプロンプト)を生み出すことが出来ず、丸パクりモードで見本から描画させるだけで、結局使いこなせずに持て余してすぐ飽きて終わりな気がします。
そう考えると「画像生成AIがあれば、絵の描けない人でも上手な絵が描ける」というのは嘘で、自分のイメージをプロンプトに書き起こせる語彙力や表現力、些細なことも見逃さない観察力か、もしくは他人の編み出した物を巧みにパクって巧妙に編集する能力のいづれかが備わっていないと、自分でも絵が描けない、画像生成AIも使いこなせないという人はかなり居ることになります。
凄い高機能な反面 初心者にはハードルが高く、多彩な機能を充分に使いこなせなくて飽きると思います。
img2prompt
コレは画像生成AIではありませんが、読み込ませた画像からプロンプトを生成するツールです。
- AIがその画像をどのように解釈しているのかが判って興味深いですw
- 画像と似た作品を生成したい時にプロンプトを生成する際に必須ですw
自分の読ませたアニメ系の絵の大部分が、高橋留美子調とプロンプト化されるのが面白いです。
但し、読ませる画像によっては頓珍漢な解釈をしてくるので、丸投げではなく最後は自分でプロンプトを修正する必要はあります。
DiffusionArt
- 出来たばかりのサービスのようです。
- すぐUIが変更されたので、試行錯誤中みたいです。
- 無料、登録不要で使えますが、逆に画像は保存されません。
最終的にはアニメーションから音楽まで何でも作れるサービス拠点を目指しているようで、画像生成AIだけでも凄い数のメニューがあり、全容を把握していません。
基本はStable Diffusionがベースのようで、画像のクオリティは高いとは言えませんでした。
特筆すべきはVersatile Diffusionで、
- Dual-Context Image-Generator(画像+プロンプトで生成)
- Triple-Context Image-Generator(画像2点+プロンプトで生成)
- Multi-Context Image-Generator(画像最大4枚+プロンプトで生成)
という生成方法が選択出来ます。
パラメーターも用意されているので、参考にする要素の比重を調整する事も可能です。
実際に試してみると正直微妙ですが、今後洗練されればかなり有効なツールです。
DALL·Eにあった元画像からバリエーション違いを生成する機能もあります。
但し生成される画像のクオリティはもう一歩ですw
下は、
- 上で表示していたボロい車庫の画像と
- 自分が描いたプレハブ小屋の画像と、
- ボロい車庫のプロンプト
を混ぜ合わせて生成した画像です。
それぞれの要素が与える影響の比率を調整する事も可能です。
自分が描いたプレハブ小屋の画像の影響力が強かった時は、下の画像になりました。
他にもアニメ風イラスト用にのプロンプトに変換するツールや、日本語プロンプト入力可能な機能等、色々盛りだくさん過ぎて使い切れていませんw
メニューが多すぎてUIもチョコチョコ変わるので、ドコに何があるのか?で迷子になりますw
Stable Diffusion reimagine
- 画像から画像を生成
Stable Diffusionの会社の新しいサービスで、画像を投入するだけでAIが元画像を元に別の画像を生成してくれます。
当初は出来たばかりだったので、テスト運用と情報収集中で無制限に利用できたのですが、もう既に利用回数制限が設定されたみたいです。
すぐに利用限度を超えました。課金コースを利用下さいと案内が出ます。
生成画像のクオリティは、Stable Diffusiの無料版に近い印象です。
Maze GuruとImage Creatorが残りましたが次回に回します。特に Maze Guruは少し深掘りしたいと思います。
Maze Guruについてはこちらに書きました。初心者が初めて使う時のやりかたを載せました。
つづく
2つのはてなブログにまたがって画像生成AIの話題を書いてきたのですが、重複する内容を2回書くのが辛くなってきたので、以降こちらのブログに1本化しました。
最後に画像生成AIで生成した画像に加筆して、ファンアートを作る過程を
掲載しました。
アマゾンで「AIイラスト」で探したら出てきました。
去年の10月の書籍なので最新の情報ではないですが、大雑把なAIイラスト像は掴めるかも知れません(自分は未読です)
キンドル会員なら無料のようです。
これ一冊でざっくりわかるAI×イラスト解析本
「AIイラスト」で探したらAIで生成した美少女の画像集が大量にヒットしました。
キンドル会員なら無料のモノがかなりあったので、キンドル会員なら試しに見てみても良いかもしれません。
AI生成イラスト集 美少女大百科 第6巻: AI-generated illustrations, Bishojo Encyclopedia, Vol. 6 (English Edition)
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